人はなぜキャンプに行くのか。
自然を感じるため・リフレッシュするため・美味しいご飯を食べるため・焚き火をするため。
さまざまな理由があると思う。
筆者がキャンプに求めるのは非日常感。ちょっとした冒険心。すなわちロマンである。
キャンプのロマン要素を高めてくれるアイテム。
それがロマン装備。
キャンプ経験を積めば積むほど、ロマン装備を求める傾向は強くなると感じる。
この記事は、ロマンを愛するロマン派キャンパー向けて、ロマン装備を語るものである。
ロマン装備とは?筆者の考える定義。
一言にロマン装備といっても、いろんな意味があると感じる。
この記事では『ロマン装備』を下記のように定義しておく。
ロマン装備の前提は
無くてもキャンプに支障が出ない装備とする。
代替えが効くアイテムと言っても差し支えない。
これに加え
ひたすら自己満足感を高める装備
男心をくすぐるこだわりの装備
用途が極端に限定された尖った装備
雰囲気だけ突出した装備
上記の要素のいずれかが加わった装備を『ロマン装備』と定義する。
性能やコスパ・汎用性と言った、普段重視される価値と真逆のベクトルをもつ装備。
それが『ロマン装備』である。
必須ではないのに欲しくなるのがロマン装備
キャンプ道具購入時、どのような基準で選定するだろうか。
例えばランタンなら明るさや、メンテナンスの手間ひま、燃料代、サイズと重さ、(LEDランタンなら)バッテリーの容量、充電方式などが気になるポイントだろう。
ふところ具合を考えれば、当然価格も気になるところだ。
でも、機能や価格など関係なく、ただ愛おしいから欲しくなるのがロマン装備。
筆者がロマンを感じる装備を紹介してみたい。
ロマン装備はキャンプ初心者卒業の証。こだわりの逸品を紹介。
フュアーハンドランタン
ロマン装備の先陣を切るのはフュアーハンドランタン。
どこにロマンを感じるって、その歴史の長さ。
1902年に誕生したフュアーハンドランタンは、何と120年の歴史を持つランタンである。
120年の長きにわたり、外見をほぼ変えることなく活躍し続けるフュアーハンドランタン。
国内でも明治時代から使われている、由緒正しきランタンである。
質実剛健な作りと確かな性能もロマンを感じさせるポイントだ。
扱いが少々面倒なので、ズボラキャンパーである筆者は所持していないが、近いうちに購入したいと思わせる逸品である。
鋳鉄製のダッチオーブン
次にロマンを覚えるのは鋳鉄製のダッチオーブン。
重い・デカい・めんどくさいと3拍子そろった鋳鉄製のダッチオーブンだが、使えば使うほどに成長していく道具なのである。
鋳鉄製のダッチオーブンを長年使い込むと、『ブラックポット』と呼ばれるレアアイテムに昇華する。
めんどくさいこと極まりない鋳鉄製のダッチオーブンを購入するキャンパーの意思の強さにロマンを感じるし、それを使い続ける愛着の強さは賞賛に値する。
何より、使い続けるとレアアイテムに変化するなんて、ロールプレイングゲームのようで、中二病スピリッツを刺激してくれるではないか。
そのような理由から、鋳鉄製ダッチオーブンを愛する者こそ、ロマン派キャンパーの風上に立つ者だと感じるのだ。
PANTERAナイフ(JOKER)
アウトドアナイフはただそれだけでロマンを感じる存在である。
サムライの刀のように、キャンパーなら自分だけの一振りを持っているはずだ。
スウェーデンのモーラやフランスのオピネルなど、定番のナイフを愛用している方も多いのではないかと思う。
もちろんそれらの定番ナイフも素晴らしいのであるが、ロマンという観点で見るといささか物足りない。
そこで、あえてスペインの『JOKER製ナイフ』である。
JOKERの中でも『PANTERA』はデザイン・性能・価格のバランスが取れており、手っ取り早くロマンが感じられる逸品である。
TAKIBI TONGS
TAKIBI TONGSはVENTLAXがリリースした焚き火用の火バサミである。
正直なところ、焚き火用の火バサミなど100均のモノでも事足りる。
VENTLAXのTAKIBI TONGSの価格は4,980円であり、100均トングが50本も買えてしまう。
キャンプをしない方から見ると、たかが火バサミに5,000円も注ぎ込むのは疑問に思えるかもしれない。
しかし、である。
TAKIBI TONGSはその質感・操作性・存在感が圧倒的であり、所有欲を満たしてくれる無二の火バサミなのだ。
もはや5,000円でも安すぎると感じるロマン枠火バサミ。
それがVENTLAXのTAKIBI TONGSである。
TAKIBI TONGS カスタムグリップ
そのままでもロマン枠アイテムであるTAKIBI TONGS。
そのTAKIBI TONGSのロマンをさらに倍増させるのがオプションパーツの『カスタムグリップ』だ。
火バサミ本体ではなく、グリップ部分のみ。
それもグリップだけで3,980円もする贅沢品だ。
正直なところ、無くとも支障はまったくない。
この時点でロマン度合いは相当なモノである。
しかも、カスタムグリップは熟練職人による手づくりアイテムで、一度の出荷で数個しか出荷されないスーパーレアアイテムなのだ。
このデザインと質感を見て欲しい。
ウォルナットを名栗加工を施し、さらに蜜蝋を二度塗りしたこだわり様なのだ。
たかが火バサミのグリップと思うかもしれない。
しかしながら、そのグリップは多くのキャンパーのロマンを刺激してやまないモノなのだ。
カスタムグリップは、キャンプ道具を買いすぎて物欲が薄くなった筆者が、久々に心から欲しいと感じた逸品だ。
購入はVENTLAX公式サイトから。
こだわりのロマン装備で豊かなひとときを
コスパや実用性といった、ごもっともな判断基準と真逆のベクトルをもつロマン装備。
普段から仕事に追われている我々にとって、キャンプは気ままに過ごせる貴重な時間だ。
ちょっとわがままでもいいじゃないか。
大切なひと時だからこそ、自分が心から欲する道具に囲まれて過ごしたいのだ。