冬キャンプを快適に過ごすには暖房器具が不可欠。
薪ストーブ・石油ストーブ・電気ストーブ・ガスストーブなど、さまざまな暖房器具がありますが、『コスパよく・手っ取り早く暖まりたい』なら石油ストーブがおすすめです。
キャンプに適した石油ストーブは各種ありますが、今回は『トヨトミレインボーストーブ』に焦点を当て、トヨトミレインボーストーブで冬キャンプを快適に過ごせるのか?を考察します。
暖かい?それとも寒い?トヨトミレインボーで冬キャンプを快適に過ごせるか検証
トヨトミレインボーストーブを3シーズンガッツリと使い倒した筆者が感じた結論と、メリット・デメリットがこちら。
結論:ソロ幕〜デュオ幕ならば、トヨトミレインボーストーブ単体で充分快適。ただし大型テントではチカラ不足。
■トヨトミレインボーストーブのメリット
■トヨトミレインボーストーブのデメリット
比較的安価で、ランニングコストも安い。
トヨトミレインボーは、アウトドア用ストーブ類の中では安価な部類に入ります。
2021年11月現在、Amazonで22,000円前後で販売されています。
競合商品のアルパカストーブ・フジカハイペット・アラジンガスストーブが軒並み30,000円前後の価格に対し、かなり安価です。
1時間あたりのランニングコストも優れており、最大火力で使用してもたったの25円です。
1泊2日のキャンプでフルに活用しても、灯油代は300円もあればお釣りがくるほど。
トヨトミレインボーストーブは、見た目だけでなくフトコロにも優しいストーブなのです。
ただし冬季になると価格が高騰する傾向にあるので、買うならシーズンオフの時期がチャンスです。
トヨトミレインボーストーブ | アルパカストーブ | フジカハイペット | アラジンガスストーブ | |
写真 | ||||
価格 | 22,000円 | 32,980円 | 27,500円 | 37,400円 |
出力 | 1.25〜2.5KW | 3.0KW | 2.56KW | 0.8〜2.0KW |
重量 | 6.2Kg | 6.6Kg | 5.5Kg | 5.7Kg |
1時間当りのランニングコスト | 25円 | 33円 | 25円 | 75円 |
入手が容易
トヨトミレインボーストーブは、amazonや楽天でいつでも購入できます。
何ならその辺のホームセンターにも売っているので、欲しい時にすぐ入手できます。
競合商品のフジカハイペットは優れた商品ですが、注文〜納品までに約2年ほどかかるとのこと。
正直なところ、そんなに待っていられませんよね?
2年も経ったら世の中けっこう変わってますし、我々のキャンプスタイルもそれ以上に大きく変わってそうです。
メンテナンスが楽
トヨトミレインボーストーブはメンテナンスが楽チン。
楽チンというか、正確に言うとメンテナンスをしたことがありません。
筆者はトヨトミレインボーストーブを3シーズン使いたおしてきました。
キャンプだけでなく家でも普段づかいしているので、少なくとも100回・400時間は稼働させています。
それだけ稼働しているにもかかわらず、メンテナンスの機会は皆無。
3年間放置していても、調子が悪くなる兆候すら見えません。
本来ならば定期的にメンテナンスをするべきなのでしょうが、トヨトミレインボーストーブの耐久性の高さに甘えている現状です。
煮炊きに便利
レインボーストーブの天板は、調理用コンロの働きもしてくれます。
お湯が常に沸いた状態をキープしたり、おでんをコトコト煮込んだり。
天板でナベがグツグツ煮えているのを眺めるのも楽し。
レインボーの輝きを肴に、お酒を飲むのも楽し。
冬キャンプの料理で、かなりの活躍を見せてくれます。
フトコロ事情にも優しいレインボーストーブ。
天板をコンロ代わりにすることで、ガス代の節約にもなります。
燃料漏れしにくい
レインボーストーブを持参し、3年間でトータル30泊ほどキャンプをしています。
その間、かなりの悪路や急な坂道も行き来しましたが、一度も燃料漏れをしたことがありません。
運搬時は、燃料を満タンまで注入せずに、8割程度にしていることが原因だと思いますが、それでも対・燃料漏れ性能は高いと言えます。
※他のキャンパーさんのレビューには、『ふつうに灯油漏れする』といったモノも散見されます。もしかすると個体差・当たり外れがあるのかもしれません。
あかりが美しく普段づかいに最適
トヨトミレインボーストーブてはその名の通り、レインボーのあかりを灯すストーブです。
40ワットのひかりが優しく周囲を照らすので、ランタン無しでもテント内で快適に過ごせます。
奥行きを感じさせる七色のともしびは、明るいだけでなく癒しを感じさせてくれることでしょう。
また、トヨトミレインボーストーブは自宅用としても優秀。
部屋でレインボーストーブを眺めながらコーヒーを飲むだけで、毎日プチキャンプ気分を味わうことができます。
レインボーストーブの唯一のデメリット
火力不足
トヨトミレインボーストーブの欠点はこれに尽きます。
美しく・燃費が良くて・手間いらず・灯油が漏れず・煮炊きに便利で普段使いもできる超有能アイテムなのですが、火力不足は痛い欠点です。
また、トヨトミレインボーは反射板が無い『対流式』ストーブのため、空間を温めるのに一定の時間を要します。
参考までに、筆者の保有テントでトヨトミレインボーを使用した際の体感結果は下記の通り。
- パンダVC(ソロ幕):特に何もしなくても暖かい!
- サーカスTC(デュオ幕):ひと工夫すれば充分暖かい!
- ツインピルツ(ファミ幕):ひと工夫してもそこそこ寒い!
結論、ソロ〜デュオ幕ならば冬キャンプでも充分に暖かいですが、ツールームテントなどの大型幕ではトヨトミレインボーストーブ単体では厳しいです。
トヨトミレインボーストーブで冬キャンプを快適に過ごすには?
火力不足が否めないトヨトミレインボーストーブ。
では、どのようにすれば冬キャンプを快適に過ごせるのでしょうか。
エコファンやサーキュレーターとの組み合わせ
レインボーストーブは対流型ストーブなので、温まった空気は真上に上昇していきます。
問題なのは、テント上部に換気口がある場合。
何も対策をしないと、テント上部の換気口から温まった空気が排出されつづけるので、いつまで経ってもテント内が暖まりません。
ですので、エコファンやサーキュレーターとの組み合わせが必須です。
エコファンとサーキュレーターのメリット・デメリットは以下の通り。
■エコファン
■サーキュレーター
ただし、大型シェルターや2ルームテントでは、サーキュレーターがあったとしてもトヨトミレインボー単体では力不足です。
大型幕でぬくぬく過ごしたいのであれば、他のストーブとの併用や、電源を確保して電気毛布などの使用が必須です。
外筒ガラスの変更
トヨトミレインボーの外筒ガラスをムーンライターに交換することで、横方向へのあたたかさが向上します。
ただし劇的な変化は期待できないので、『トヨトミレインボー+ムーンライター+サーキュレーター』でも大型幕では心もとないです。
程度としてはいくぶんマシなレベルですね。
また、ムーンライターに変更すると、レインボーの美しい炎が見れなくなるのが悩ましいところです。
■ムーンライターのメリット・デメリット
暖かい?それとも寒い?トヨトミレインボーで冬キャンプを快適に過ごせるか検証 まとめ
トヨトミレインボーストーブの性能・メリット・デメリットは下記の通り。
注意点として、レインボーストーブを幕内で使用する場合は自己責任となります。
安全のために一酸化炭素チェッカーを必ず使うようにしてくださいね。
トヨトミレインボーストーブは、ソロ〜デュオキャンプが中心の方や、コスト面重視の方におすすめのオシャレなストーブです。
大型幕以外であれば工夫次第で充分活躍できますので、冬キャンプのオトモに一考してみては?
あたたかさ重視ならばこちらの『ギアミッション』がおすすめ。
北海道の冬キャンプでも通用する性能のたかさは折り紙つきです。
ただし、灯油の消費スピードは早いので要注意!